本物のそばを食べるなら老舗『田毎庵』で!手打ちの二八蕎麦を食べてきました 尼崎市
塚口に老舗の手打ちそばがいただけるお店があり前から気になっていた筆者。「新そば」の文字もありどんなそばがいただけるのか期待を膨らませながら取材に伺いました。
『田毎庵(たごとあん)』(尼崎市)は、阪急塚口駅から徒歩約3分で入口には多数のメニューがあり優柔不断な筆者はどれにしようか悩んでしまいます。
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明るく清潔感のある店内で、テーブル席や壁側に設置された席もあるので、1人でも複数でも入りやすい仕様となっています。先代が昭和30年に塚口駅前で創業、その後「さんさんタウン」で和食や蕎麦屋として営業し、平成29年に建て替えのため現在の店舗に移転されました。
同店は、その時期に一番美味しい産地のそばを使用した”手打ち蕎麦”がいただけるということで早速「手打ち二八蕎麦の天ざるそば」を注文しました。筆者が訪れた際は、北海道産の沼田産の新そばを提供されていました。
こんもりとそば皿に盛り付けられたそばは美しく期待が高まります。まずは何もつけずにそのままいただくと、そばの甘みをしっかり感じられ、鼻からはそばの香りがすっと抜けていき大変美味です。
二口目はねぎや大根おろしなどの薬味をつゆに入れいただくと、ツルツルと喉越しが良くコシもしっかりありました。そしてなんといっても「このつゆがうまい!」つゆは一般的な蕎麦屋で使っているものとは違い、先代が割烹の料理の職人だったこともあって「寄せ鍋」の出汁に近いものを使用しているそうで、甘めで味に深みが感じられます。
こちらでは、二八蕎麦のほかにも手打ちの十割そばもいただけるということで、特別に試食させていただきました。十割そばは機械ではプツプツと切れてしまうので、職人でも高度な技術がないと作ることができない代物。こちらもそのまま食べてみると、二八よりもさらに香りや甘みが強く感じられ、こちらの味を知ってしまうともうほかのには戻れなくなりそうなほどの美味しさ。実際、店主はそばを十二分に味わうには十割そばが一番のオススメとのことで深く納得しました。
そばはもちろんですが、こちらのてんぷらも侮ってはいけません。同店の天ぷらは市販の”天ぷら粉”を使うのではなく、卵、水、小麦粉のみを使用した昔ながらの製法で作られています。
扇子のような美しいビジュアルの天ぷらは素麺で、衣は薄くパリパリの食感。ほかにはししとうやなす、のり、海老が2尾も入っていて、余計なものが入っていないシンプルな材料で揚げられているので量はたくさんありましたが脂っこくなくパクパク食べられました。
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最後に残ったつゆにそば湯を入れるとそばの味がさらにダイレクトに味わえそばを丸ごと楽しめました。これからの季節は、筆者がいただいものよりさらに香りの強い茨城産や栃木産の新そば(秋そば)が味わえるそうなので、そば好きな方にはぜひ訪れてほしいお店です。次回はぜひ十割そばを注文したいと思います。